Q & A

管理人が設計・試作・試乗テストをすべてこなしていますのでレスポンスの利いた的確な回答ができます。




2015.8.7
T.T 様

ご質問の件は下記の通りです。

@ デッキ部品の、A4,B3,C3,a4,b3,c3どうしの繋ぎは、ヒョウタン繋ぎがなく綿テープのみですか?
その場合、図(P-7)では横断して2枚張るように見えるが、前後長手方向に数枚張るほうが引っ張り強度が高いように思います。繋ぎの方法について教えてください。

回答;長手方向に貼ってその上から横断方向に貼ったらいいと思います。
綿テープは長手方向には強度がありますが巾方向は簡単に裂けます。
デッキにまたがったときにもつ様に横断方向に入れています。

A 上記の部材を、横断材K17~K18へ取り付けは、綿テープ越しになるのか?(ホゾ穴の加工が必要)

回答;横断材K17〜K18にデッキ材を取り付けてからその間に
綿テープを貼ります。


B コーミング?(縁材)Q1~Q8の取り付けは、先に左右4枚張り合わせてセンターを寸法で切り貼り付けるように
指示されているが、デッキはK17とK21で多角面に作成する。平面に作って取り付け可能か?
多角面のデッキに合わせて、1層ずつQ5>Q2>Q5>Q2>Q1と重ね張りが必要では。

回答;コーミング材は長めに作ってあります。
1枚ずつ切り合わせるのではなく下記の要領で仕上げてください。

デッキのふちにサランラップをおきます。
コーミング材の貼りあわせでデッキにくっつかないようにするためです。
次に片側だけ1枚ずつボンドをつけて船体のふちのカーブに沿わせてクランプ
で固定します。これを繰り返せばデッキのカーブに沿って貼り合わせが出来ます。
一番上のつば材は貼り合わせないでください。
このようにして左右のコーミング材を貼りあわせ終わったら
コーミング材の内と外を研磨して滑らかに仕上げておきます。
次に仕上げたコーミング材を片側ずつデッキに仮に固定して
デッキ中央で1〜2mm位長めに垂直に切り落とします。
次にデッキ中央で両側のコーミング材がぶつかるように
仮に固定します。合わせ目にのこを入れてのこ刃の厚み分切り寄せます。
これを数回繰り返すとすき間なくぴったり合わせられます。
これでデッキに接着します。最後に一番上のつば材を同じ要領で加工し
貼り付けます。
最後にコーミングの内側を丸く削ればきれいに仕上がります


C コクピット床補強材下と船体の間の塗装は必要ないか?

回答;船体材と補強材の継ぎ目に綿テープを貼り、コーナー等の綿テープの
貼り込みが難しい部分には変性シリコンを塗りつけて隙間をふさぎます。


D 変成コーキングの塗布場所は何処ですか?

回答;上記のような場所やバウとスターンの隔壁部分でデッキをかぶせた後で綿テープを
貼りにくいデッキとの隙間に塗りつけます。
綿テープを貼れない場所や貼りにくい入り隅の場所に塗り付ければいいです。
変性シリコンは塗装がのりますので先に塗りつけて大丈夫です。


E シートの取り付け位置は何処ですか。ホゾ加工がありません。
完成後に置くだけなら、コクピット床補強材S2全面とシート裏面も塗装になります。

回答;体格でシートの位置を調整しますので別に作るようにしてあります。
艇を浮かべて乗り込んでみてバウがあがりすぎるようだと少し前にシートを
もってきます。
何度か乗ってみるとシートの位置をどこらへんにもってくればいいか判断
できると思います。
S6-3Pは100kg超の人も乗りますので重心位置をずらせるように
シートの位置は決めてありません。コックピットが広いのはそのためです。
(重心位置がマッチすると操船が非常にやりやすくなります。)
シートは裏表すべて塗装してステンビスで床に取り付ければいいです。


F 目地を埋めるモノは、ボンドに砥の粉を練りこんだもので可能ですか。
その場合の分量がわかれば教えてください。

回答;トノコを使えばいいです。
紙コップに3センチ深さくらい主剤のボンドを入れます。
次にトノコを少しずつ入れてはかき混ぜます。
とろとろではなく少し硬くなったら硬化剤を入れてかき混ぜて終了です。
夏場は気温が高いので硬化が早いのでこまめに少量ずつ作って
使ってください。(パテをする前に濡れ雑巾できれいに拭いてからパテを塗りつけてください。
目地の両側に養生テープを貼ってパテ埋めをすれば不要な部分にパテがつかないので研磨するとき楽です。
てんこ盛りで塗りつけて後で研磨で苦労しないようにしたほうがいいですね。
(最近そんな方がいらっしゃいましたよ・・笑)



暑い日がつづきますので熱中症にならないように気をつけて
作業してください。

2015.8.2

K
.M 様             

ご質問の件は下記の通りです。

隙間のパテ埋めを研磨するところまで出来ました。
ボンドで作ったパテがこんなに硬いとは思っていなかったので、パテをたっぷり盛ってしまい、
研磨に苦労しております。オービタルサンダーを使い粗めの番手のペーパーで磨いても、
なかなか削れません。周りのベニヤの方が削れてしまいます。
何か良い方法はないでしょうか?
よろしくお願いします。


回答:オービタルサンダーは力任せに押し付けてもうまく研磨できません。
   先端部や後のエッジを使って盛りすぎた部分に軽く当てて回転するように
   動かせばうまく研磨できます。
   「力任せ」ではサンダーはうまく機能しません。
   気がついていないかも知れませんがボンドCU3は硬化すると
   耐水・耐熱になります。
   それはサンダーで研磨した場合にサンドペーパーに接着剤が
   こびりつきにくいということです。(研磨の熱で溶けない)
   普通の木工ボンドは耐水性も耐熱性もありません。
   ですから研磨するとあっというまにサンドペーパーに溶けつきます。
   ボンドCU3は研磨しやすい接着剤なんです。
   スクレーパーを使ってある程度削ってから研磨するのも一つの方法です。

   知恵と工夫を働かせれば突破口は見つかります。

※もの作りは頭を働かせてやるものです。考えて工夫をして作業すれば楽にきれいな仕事ができます。
  管理人のモットーは
「すばやく、楽に、きれいな仕事をする」です。
  その為には全力で知恵を絞り頭の中でシュミレーションを構築してから作業にかかります。
  建築模型の世界では最高の知力を発揮しないと完璧に近いものはできません。
  プロの仕事ですので常に完璧を求められます。

 「もの作りは苦しかもしれないけれど、完成したときの達成感・充実感は何事にも変えがたい」


2015.8.1

K.T 様             

ご質問の件は下記の通りです。


スターン側最後尾ブロックの組み立てを行っていますが、
添付画像のようにキールラインで左右の板が
上下にずれてしまっています。
一度そのままタコ糸の締め付けを行ったところ、
この状態より大きくずれてどうにも戻らなかったので、
合わせ面を少し面取りして再度締めてみましたが、
やはりうまいこと合わせることができませんでした。

この部分をきっちり合わせる方法はなにかありますでし
うか?





回答:キールのカーブになっている部分がずれますので
   もう少し思い切って面取りを大きく取ってください。
   (ベニヤの厚みの半分くらいまで削りこんでもいいです。)
   タコ糸の締め付けは3〜5回くらいに分けて徐々に締め付けてください。
   キールをはさむように最後の締め付けをしながら締め付け終わった
   部分に布ガムテープをきつく締め付けるように貼り付けていけば
   ずれないでうまくいきます。
   布ガムテープをうまく活用してください。
   どうしてもずれるようであれば、たこ糸をゆるく通した状態で内側に
   わりばしを三角形に細く削ったものをタコ糸と船体の板の間に
   入れてもいいと思います。
   百均で販売している先のとがった「目打ち」を使えば板のずれの調整も
   しやすいです。

教えていただいたように、面取りを多くして
締め込むたびにガムテープで固定したら
無事左右がまっすぐになりました
ありがとうございました
タコ糸を何回かに分けてしめる、というのを
テンションのかけ方だと勘違いしていました


※このように画像を添付して質問していただけば
どのような対処法がベストか判断しやすく的確な指示ができます。

2015.7.22

M.K 様

お問い合わせの件は下記の通りです。

デッキの接着ですが、手が入るところは綿テープを貼ろうと思ったのですが、
うまく貼れませんでした。デッキはテープなしでも大丈夫ですか?

回答:外側だけで大丈夫です。コックピット部分は内側も貼れる思います。

ハルの綿テープは、キールはテープを3枚少しずつ重ねて貼るように説明書に
書いてありましたが、その横の左右4箇所の接合部はどうなんでしょうか?
写真で見ると重ねたような太い物もあるし、細い物もあるようですが。

回答:綿テープを貼る順番は以下の通りです。

1、船体側面の接合部に綿テープを貼ります。このときキールにぶつかる部分は
  ギリギリまで貼り込んでおきます。連結部末端は隔壁の面揃えで硬化してから
  切り落とします。
2.次にキールの先端部分からベニヤの厚み分だけ半分かかった状態で綿テープを
 連結部末端まで貼り込みます。同様に反対側からも重なるように貼り込みます。
 タコ糸の上ですのでボンドはたっぷりつけて貼りこみます。
 カーブの部分は綿テープを湿らせながら曲げこんで貼っていきます。
 濡れ雑巾で叩くようにしながら綿テープを湿らせてボンドを押し出すように
 していけばうまく貼れます。
 最後にキール厚みのセンター部分に末端まで通して貼ります。
 両側から貼りこんでその中央を押さえるように貼れば一番摺れ易いキールの
 保護になります。最後に表面に薄くボンドを塗り込めば強度がアップします。

3.次にデッキの綿テープを貼り付けますが船首船尾のハルに貼った
 キールの綿テープをデッキ面そろいで切り落とし2センチくらい
 かぶりこむように貼れば末端がきれいに仕上がります。
 末端はボンドをまぶして固めておきます。 

4.最後に連結部を貼りますが手順は以下の通りです。
 連結部から1センチ入ったところにラインを鉛筆で引きます。
 その線に沿って内側に綿テープをぐるりと1周貼り付けます。
 次に連結部隔壁に半分かかった状態で先に貼った綿テープにぴったり
 合わせてL型に貼り込みます。
 
これで綿テープの末端がめくれることもなくきれいに仕上がります。
連結部の綿テープの2重巻きは桶のタガの役目をして船体板やデッキ板と
隔壁に突起でさした部分をガッチリ補強することになり隔壁が外れなくなります。
これでFRPで補強しなくても十分な強度が取れることになります。



2015.7.6
M.K  様

ご質問の件は下記の通りです。

昨日電話でアドバイスいただいた後に、接着したバルクヘッドを外したのですが、
ハルの楔を打ち込みする周囲の部分が2箇所割れました。
ベニアの表層が取れた状態です。後から綿テープでガチガチに巻く部分ですので
何とかなるかなぁと思うのですがどうでしょう?一応破片は元の位置に接着しました。

回答:たぶんベニヤの接着自体が少し弱かったのではと思われます。
   そのまま接着して戻して固めれば大丈夫です。私の試作でもたまにあります。
   今回からベニヤの製造メーカーを変えてもらっています。以前のメーカーは
   ベニヤの表面の状態があまりに悪く、傷の入ったもの等が紛れ込んでいました。

   
デッキの仮組みは、デッキの材料を綿テープで接着し、硬化した後にすべきなのでしょうか?
今回、硬化する前に仮組みしたので見えない部分が剥がれてしまったようです。

回答:デッキの板をすき間が出来ないように角度をつけて仮組みして
   デッキ表側をガムテープで仮固定します。そのままそっとひっくり返して
   裏面の継ぎ目に綿テープを貼ります。ボンドが乾かないうちにデッキを取り付ければ
   角度も合いうまくおさまります。


失敗したバウ側ハルの材料同士の隙間ですが、広いところで1ミリくらいはありそうです。
説明書をよく読まなかったせいです。この隙間に木工パテを入れようかと思うのですがどうでしょうか?

回答:それで大丈夫です。
   

タコ糸の件、ベニアの先端がパカッと開いてしまい、かなり力がいります。締めるのが大変そうなので、
タコ糸の前に先にステンレスのハリガネで何箇所か締めてみたのですが、こんなやり方は間違えてますか?
また、コックピット側から船首船尾側に向かって巻くべきか、反対から巻くべきか、どちらが良いでしょうか?

回答:タコ糸はコックピット側から船首に向けて巻いて通していきます。
   先日お話したように最初は締めないで通すだけです。
   通し終わったら奥から順番に軽く締めていきます。繰り返し3〜4回締めれば
   ほとんどくっついてきます。最後はガムテープで引き寄せて仮固定をしながら
   締めればうまくいきます。
   先のとがった目打ちをたこ糸とベニヤの間に差込みテコの原理で締めれば
   楽に締め付けられます。力任せに締めないで徐々に締めれば切れないで
   うまく締め付けられます。船首船尾の独特のそり上がりが出来て指で押さえても
   へこまないモノコック構造になります。  


知り合いから失敗したバウ側の隙間補強と万一の浸水を考えて、発泡ウレタンを充填したらどうかとの提案がありました。
強度がだいぶ上がるそうです。(彼は自分のカヤックに浮力体として発泡ウレタンを充填しています)
コックピットのシートの対体重補強にも使えるかなと思いますが、この補強方法について個人的見解で構いませんので
社長のご意見をお聞かせ下さい。

回答:あまりお勧めできません。発泡ウレタンは完璧に充填できないとすき間が出来
   水が入った場合抜けなくなる恐れがあります。
   お友達はたぶん自作艇でしょうからすき間が出来て強度に不安があり
   そうされたと思います。船首部船尾部の先端は隔壁周りをシリコンで
   しっかり隙間をふさげば空気室になり大丈夫です。
   もともと木は水より軽いので材料そのものが浮力体です。
   (転覆してコックピットが満水状態でも浮いていますよ)
   理屈がわかっていれば無駄な材料を使う必要はありません。
   隙間はパテ処理をして綿テープを貼れば大丈夫です。

    
研磨用にサンダーの購入を考えています。振動式のオービタルサンダー、回転式のランダムサンダー、
ベルトサンダーなどいろいろありますが、どれが一番いいでしょうか?質屋で中古品を物色中です。
個人的にはどうせ買うなら仕事でも使う可能性があるランダムサンダーがいいかなぁと思うのですが。

回答:ランダムサンダーが使いやすいと思いますがよく削れますので
   加減をして使わないといけません。使うペーパのことも
   コストや番手がそろうか考慮したほうがいいと思います。
   私は振動式のオービタルサンダーを使っています。
   サンダーはメーカー品(マキタ・リョービ)を買ったほうがいいです。
   中古品は安物買いの銭失いの恐れがあります。


マリンペンキの塗装ですが、接着剤のはみ出し部分へのノリが悪いそうですが、
カヤック内部は気にしていなかったのではみ出しがたくさんあります。
ペーパーかけにくいし、プライマーで下処理したらいいと思うのですがどうでしょうか?
また外部はベニアの木目の凸凹を消すためにとの粉を塗る必要がありますか?
塗装の仕上げにポリッシャーは使えますか? 

回答:接着剤のノリは問題ありません。たぶんその方の場合塗料をはじくような
   脂分が付着していたのではと思います。(知ったかぶりの思い込みです)
   プライマー処理も必要ありません。
   ベニヤの木目は説明書の最後の塗装の要領の方法で縦横に刷毛目を通して
   塗料の凹凸を消すように3〜4回塗れば消えます。(トノコは不要です)

   

変成シリコンというのは、ホームセンターに売っている普通のシリコンでよいのですか?
それとも特別に変成シリコンと指名買いするような物なんでしょうか?

回答:ホームセンターで売っている商品です。
   変性シリコンは塗装をはじかないシリコンです。

2015.6.15

T.M 様

カヤックの組み立ても最終段階に近づきコーミングとデッキを仮組みしたところ、
コーミングの左右が接合点で前後とも干渉しています。
コーミングの接合に際しては、「部材を1枚づつボンド接合し、その際コーミングどうし干渉する
部分は切り落とす。
それを枚数分繰り返す。」でよいと考えています、いかがでしょうか。

完成間近ですね。
梅雨明けには乗れそうですね。

ご質問の件は下記の通りです

コーミング材は長めに作ってあります。
1枚ずつ切り合わせるのではなく下記の要領で仕上げてください。

デッキのふちにサランラップをおきます。
コーミング材の貼りあわせでデッキにくっつかないようにするためです。
次に片側だけ1枚ずつボンドをつけて船体のふちのカーブに沿わせてクランプ
で固定します。これを繰り返せば船体のカーブに沿って貼り合わせが出来ます。
一番上のつば材は貼り合わせないでください。
このようにして左右のコーミング材を貼りあわせ終わったら
コーミング材の内と外を研磨して滑らかに仕上げておきます。
次に仕上げたコーミング材を片側ずつデッキに仮に固定して
デッキ中央で1〜2mm位長めに垂直に切り落とします。
次にデッキ中央で両側のコーミング材がぶつかるように
仮に固定します。合わせ目にのこを入れてのこ刃の厚み分切り寄せます。
これを数回繰り返すとすき間なくぴったり合わせられます。
これでデッキに接着します。最後に一番上のつば材を同じ要領で加工し
貼り付けます。
最後にコーミングの内側を丸く削ればきれいに仕上がります。

根気よく繰り返せばきれいに仕上がりますのでがんばってやってみてください。



2015.5.19
T.A 様

お問い合わせありがとうございます。

1、分割船体のつなぎ目の工作方法がよく分かりません。
  船体を分割することは、通常の船舶では考えられません。
  ホグ、サグのような状態でどのようにして強度を保持しているのでしょうか。

回答:当社のカヤックキットはレーザーパズル工法という独自の工法で
   組み立てるようになっています。
   船首部・コックピット部・船尾部をまったく別々に組み立てますが
   3次元の設計とレーザー装置での緻密なカットで誰でも組み立てられ
   るようにさまざまな工夫がしてあり強度も取れるようになっています。
   
   船体のつなぎ目の隔壁は4枚のベニヤを張り合わせたものを使います。
   そのうちの一番内側の板には突起が付いていて船体の各板にあけて
   ある穴に差し込んでクサビで止めて固定します。
   接着が硬化したら船体外側の突起をノコで切り落とします。
   最後にヘリの部分に綿テープをボンドでぐるりと巻くように貼り付ければ
   桶のタガの状態になり仕切り板は絶対に外れません。
   隔壁のボルトもきつい穴で締め付けて取り付けますので
   タンデム艇でも十分な強度が確保できます。
   船体を分割することは、通常の船舶では考えられませんと
   おっしゃいますがシーカヤックでは自作・既製品でも結構多いんです。
   ただほとんどは一体に組んでからノコで切断しますので隔壁のふたをしても
   FRPでかなり補強しないと強度が取れません。

   

2、スプレースカートは、付く構造になっているのでしょうか。

回答:コーミングのふちにつばがでていてスプレースカートを取り付けられるようになっています。


3、千葉在住ですが、近辺に貴社のカヤックを拝見できる場所はありますでしょうか。

回答:千葉にも何人か製作された方がいますが個人情報になりますので紹介できません。


PS:造船技師の方が製作されベニヤでここまで強度を上げられるのかと
  びっくりされていました。
  
  当社のシーカヤックは全国や海外にも出荷した実績があります。
  現在まで2500艇ほど出していますがまったく問題なく使用されています。


よ く あ る 質 問
解     答

   今度発売された接着剤は木工ボンドと
   比べてどう違うのですか。


 今回、発売した接着剤 ボンドCU5 はベニヤでカヌーを
製作する方におすすめの商品です。
特徴は、以下のようなものです。

1.硬化するまでは水溶性で取り扱いやすいこと。

2.硬化時間が30分程度で次の作業にかかりやすい。

3.硬化したら、研摩・切削性ががよくサンディングしやすい。

4.硬化したら耐水・耐熱性になるため水にぬれても安心。

5.使い残してゲル化したものはすき間充填に使え
  収縮が少ない。

6.綿テープ使用の場合、テープを貼り付け表面に塗布すると
 テープの表面が固くなりすれにくくなる。

以上のような特徴をもっています。

木工ボンドを使った私の試乗艇で底の綿テープがすりきれて
水が浸入しボンドが溶け出して修理しないと乗れなくなり
ました。
CU5を使った艇は綿テープもすれにくいようです。

綿テープ+CU5+マリンペンキでFRPなしでも安心して
乗れるカヌーができると思います。


マルチチャインとハードチャインという
言葉がよく出てきますが何のことでしょうか。

カヌーの船体断面の形状をあらわす言葉です。
マルチチャインとは船体の断面が半円の形で
特性はスピードが出ると安定性がよくなります。。
しかし、乗り込み時や静止時の初期安定性が
よくありません。
ハードチャインは船体の断面が箱型で
初期安定性が高いです。
しかし、スピード度が出ると安定が悪くなります。
sk506はマルチチャインで初心者には乗りこなす
のが難しいでした。
LPSKS1はハードチャインで初期安定性はよいのですが
スピード度がでると安定が悪くなります。
今回デビューしたLPSKS2はマルチチャインと
ハードチャインの中間的な船です。
その形状のため喫水線が深くなり、安定がよく
スピードも出せます。
いろいろな意見がありますが、初心者が安心して
乗れる船であればと思います。


   どうしてシーカヤックキットにラダーが
   ついていないのですか。
   ラダー付きの予定はないのですか。

最近、よくラダーのことで問合せがあります。
既製品のシーカヤックにはほとんどラダーが
装備されているようです。
しかし、実際にシーカヤックに乗ったときWブレードの
パドルで漕ぐわけですが、船はパドルで漕いだ側と
反対の方へふれます。
曲がりたいときは曲がる方向と反対の側を漕げば自然に
曲がっていきます。またスピードが出ているときは
曲がりたいほうへパドルを後方斜めに水中にいれて
やればパドルを中心に回転します。
要するにパドルの操作で自由に曲がることができるから
ラダーは必要でないということです。
レースや長距離ツーリングの場合はラダーが必要ですが
初心者が乗る場合、パドル操作をおぼえるためにも
ラダーは必要ないと思います。
また、ベニヤで作ったラダーでは強度の上でも
問題です。アルミのラダーでも扱いが悪ければ
折れてしまいます。
また既製品のラダーセットは高価でキットと同じ位の
価格です。低価格のキットとラダーの価格が同じ位では
答はおのずと出てくると思います。
このような理由で当社のキットにラダーはつけていません。

   
   ラワンとシナでどのように違うのか
   よく分かりませんが、どういう基準で
   選べばよいのでしょうか?
   やはり木目とか風合いということ
   なのでしょうか?



「ラワン合板仕様」と「シナ合板仕様」の2種類の
仕様を準備したのは理由があります。
ラワン合板は最近東南アジアで生産して、
国内に入荷したものが大半で、表面の木目の
状態が赤みや白身がばらばらです。
まとめて購入しても、色あわせが難しいです。
船体をペンキで仕上げるのであればまったく
問題はないのですが、木目を生かす仕上げの
場合船体の部材の色がばらばらになります。
もちろんカットするとき気をつけているのですが
ほとんど不可能に近い状態です。
シナ合板は北海道で生産されていて、白木の
木目が美しい材料です。
最近、FRPクリアー仕上げのカヌーの要望が
増えてきましたのでそれに対応するために
準備したものです。
もちろん天然の木材から生産されていますので
多少のばらつきはあります。
どちらにしても、作られる方の仕上げの工夫で
対応できると思います。

   
   「カヌー製作友の会仕様」と
   「オリジナル カヌーW」とでは
   どのように違うのでしょうか?

 
 「カヌー製作友の会仕様」は和歌山の
 井瀬さんがHPで公開されているカヌーで、
 井瀬さんのご好意により、会員向けに
 私どもがレーザーカットして販売しています。

 「オリジナル カヌー」は当社で企画・設計したものです。
 

   なぜキットのみの販売なのですか。
   完成艇は販売していただけないのですか。


 私が20代の頃、ディンギーが欲しくて、ヨット関係の
 雑誌を買っては、とても購入できるような価格ではなく、
 ため息をついていました。
 1昨年、本業の模型製作の中でカヌーのミニチュアが
 必要となり、色々なHPを検索していて井瀬さんの運営
 される「カヌー製作友の会」にたどり着きました。
 データを送っていただき、カヌーのことを研究させて
 いただきました。
 会員の皆さんが手作りでされているのを拝見して、
 自分でも製作してみました。
 作る工程の楽しさと、マイボートを持てたうれしさは
 何ものにも変えがたいと思いました。
 そして、日曜大工が苦手な方でもできるような
 プラモデル的なキットができないか模索し、レーザーカット
 にたどり着きました。
 試行錯誤して、現在の「レーザーパズルカヌー」の
 キット化に成功したわけです。。
 そのような経緯で、初心者の方にぜひチャレンジ
 していただければと思います。特に、普段子供さんと
 触れ合う機会の少ないお父さんたちにぜひチャレンジ
 していただければと思います。
 完成艇の販売は、スペース的な問題(我が家は狭い)と、
 価格が割高になるからです。

 皆さんの手が届く価格を目指して、キットのかたちでの
 販売をしています。


   ベニヤの船で大丈夫ですか。

 私が一番多くうける質問です。
 開発前は私も半身半疑でしたが、「カヌー製作友の会」の
 シーカヤックを実際に製作してみましたが、まったく強度的
 には問題ありませんでした。
 最近、競艇のボートについて調べてみましたら、現在でも
 合板製のボートを使用しているようです。
 時速80`で船体同士をぶつけ合いながらはしるボートが
 合板製です。
 手こぎのボートの速度はどれぐらいでしょうか。おのずと
 答はわかると思います。
 「レーザーパズル工法」は隔壁材とベニヤの曲げの
 組合せから、車のボディーと同じモノコック構造を
 実現しています。



  レーザーカットはどういうものですか。

 当社のレーザーパズルカヌーは、コンピュター制御で
 動く0.2ミリの巾のレーザー光で精密カットをしています。
 レーザー光は2本の光が交差する部分で高熱を発し
 材料を抵抗なくスムーズに高速カットします。
 1隻分の船体部材をカットするのに1時間から2時間で
 終わります。
 ドリルやのこではベニヤのバリが出ますが、レーザーカット
 ではそれがありません。


  なぜ90センチ角のベニヤを使うのですか。

 色々な理由があります。一つ目は、市販のベニヤの
 規格が1820ミリ×910ミリだからです。
 それ以外のサイズもありますが、割高で手に入りにくい
 からです。
 二つ目は送料をできるだけ安く押えるためです。
 よく送料が1万円以上になる商品を見かけますが
 荷物のサイズが大きいからです。
 三つ目は私たちが使用しているレーザー装置の
 加工範囲が1200ミリ×1200ミリのためです。

 部品を切り離さないで、90センチ角のベニヤのままで
 お送りしているのは、運搬中の破損を防ぐのと、部品の
 チェックがしやすいように考えているためです。

 皆さんの負担ができるだけ増えないようにと考えた結果
 このようなかたちになりました。


  S&G工法(スティッチ&グルー工法)と貴社の
  「レーザーパズル工法」の違いは何ですか。

 一番大きな違いは船体の形が組みあがるのに
 わずか2日でできることです。
 それと、「レーザーパズル工法」はFRPを使用
 しなくてもよいことです。
 環境問題が注目される中、FRP はガラス繊維を
 使用しているので産業廃棄物で廃棄処分の時に
 コストがかかります。
 そんなに早く船体が組みあがるのは、船体内部に
 数枚の突起がついた隔壁材がセットされ船体材の
 所定の穴にさし込み、外側にクサビを打つことで、
 船体の形が素早く、調整を必要としません。
 船体材同士も凹凸がつけてありますのでずれる
 ことがありません。
 「レーザーパズル工法」は誰が組み立てても正確な
 船体が組みあがります。
 S&G工法では銅線の締め付け調整がうまくできないと
 船体が左右対称に仕上がりません。
 「レーザーパズル工法」は「誰でも簡単に組み立てられる」
 を基本に開発しましたが、上記のような構造のためFRP なし
 でも十分な強度を出すことに成功しました。

 もちろん、FRP 仕上げでもさらに強度があがります。


  キット以外に 工具やその他の材料に
  どの程度費用がかかるのかお教えください。


今回は綿テープ・木工ボンド仕様の場合の説明です。
 
 1.必要な工具
  ・ハンマー ・・・・・500円〜
    クサビを打つのに使います。 
  ・ノコギリ(小型のもの)・・・・1000円〜
    ホゾの凸部を切り落とすのに使います。
  ・カンナ・・・・・1000円〜
    船体継手の出っ張りを削ります。
  ・ペンキ塗り用刷毛
    ある程度使い込んだ刷毛がきれいに塗れます。

 2.あると便利な工具
  ・電気ドリル・・・・・・・2000円〜
    あれば穴あけ作業に便利です。
  ・電気サンダー・・・・・2000円〜
    研磨が楽に、早く仕上がります。
  ・クランプ類・・・・・・100円/1個〜
    重ねて張り合わすときに便利です。


 3.準備する材料
   ・木工ボンド
   ・エポキシウッドパテ
   ・布ガムテープ
   ・タコ糸又は釣り用道糸
   ・綿テープ
   ・塗料(油性系)・・・・マリンペンキがおすすめ
   ・サンドペーパー

 4.その他
   ・雑巾 バケツ

 上記のすべてがなくてもキット以外に
  5.000円〜15.000円くらいの予算をみて
 おけばよいと思います。
 FRP仕様の場合は30.000円〜50.000くらい
 必要となります。
  

  カヌーの製作はまったく経験がありません。
  私でもうまく完成させられるでしょうか。

 当社の「レーザーパズルカヌーは」は木工経験の
 ない方でも、プラモデル感覚で簡単に組み立て
 られるように工夫されています。
 小・中学生から高齢の方まで完成させた実績が
 あります。